犬の膵炎でもおやつはOK?獣医師が教える「食べていいもの・悪いもの」完全リスト

犬の膵炎でもおやつはOK?獣医師が教える「食べていいもの・悪いもの」完全リスト 犬の膵炎

「おねだりする愛犬の目を見て、心が痛みませんか?」

クンクンと鳴きながら、あなたの手元を見つめる愛犬。その目は、まるで「私だけ仲間はずれ…」と訴えているよう。

こんにちは、臨床経験10年以上の獣医師・Dr.サクです。

膵炎と診断された後、「もうおやつは一生あげられないんですか?」と涙ぐむ飼い主さんを、何度も見てきました。

獣医師として、はっきりとお伝えします。

膵炎 = おやつ一生禁止、ではありません。

「選び方」と「タイミング」さえ間違えなければ、おやつをあげることはできます。

でも、逆に言えば——

「選び方を間違えれば、その一口が、愛犬を再び激痛の地獄に叩き落とす」

これも事実です。

この記事では、獣医師として、

  • なぜ普通のおやつが「爆弾」なのか
  • 食べていいもの・絶対ダメなもの(完全リスト)
  • 市販で買える「膵炎対応」低脂肪おやつ
  • 獣医師が教える「最も安全なおやつの裏技」

すべて、包み隠さずお伝えします。

「おやつは心の栄養ですが、命より重くはありません。」

安全に、長く一緒にいるために——正しい知識を、今日、手に入れてください。

この記事の著者・監修者:Dr.サク(臨床10年以上)
現役の獣医師、都内動物病院に勤務。腎臓病を中心に、食事療法で数多くの犬の健康寿命を延ばしてきた実績を持つ。専門的な医学的知見に基づき、愛犬に本当に必要なフードを厳選しています。


  1. なぜ膵炎の犬に「普通のおやつ」が危険なのか
    1. 市販おやつに潜む「隠れ脂肪」の恐怖
    2. 膵臓にとって、脂肪は「爆弾のスイッチ」
    3. 【重要】急性期(治療中)は、絶対にNG
  2. 【OK食材】獣医師が許可する「低脂肪・安全リスト」
    1. ①野菜・果物:食物繊維と水分が豊富
    2. ②炭水化物:エネルギー補給
    3. ③タンパク質:低脂肪のものだけ
  3. 【絶対NG】再発を招く「悪魔の食べ物」リスト
    1. ❌ 乳製品(高脂肪の代表)
    2. ❌ 肉類(脂肪分が多い)
    3. ❌ 人間の食べ物
    4. ❌ 植物油(誤解されがち)
    5. ❌ ナッツ類
  4. 【市販品】「膵炎対応」低脂肪おやつ
    1. 選ぶ基準:乾物重量で脂質10%以下
    2. おすすめ商品
      1. ①無添加ささみチップス
      2. ②低脂肪ビスケット
  5. 【裏技】「美味しい療法食」をおやつにするのが最強の正解
    1. なぜ療法食がおやつに最適なのか?
    2. おすすめの「美味しい療法食」
      1. ①和漢みらいのドッグフード(膵臓・肝臓用)
      2. ②うまか(UMAKA)
    3. 「療法食をおやつに」のメリット
  6. 実際にあった「隠れてチーズをあげて再発」した悲しい事例
  7. 【Q&A】よくある質問に獣医師が回答
    1. Q1. 膵炎が治ったら、おやつを解禁していいですか?
    2. Q2. ささみなら毎日あげても大丈夫?
    3. Q3. 市販の「低脂肪」おやつなら大丈夫?
    4. Q4. ボーロは大丈夫ですか?
    5. Q5. おやつをあげないと、犬が可哀想では?
  8. まとめ:「おやつは心の栄養、でも命より重くはありません」

なぜ膵炎の犬に「普通のおやつ」が危険なのか

まず、なぜ市販のおやつがダメなのかを理解しましょう。

市販おやつに潜む「隠れ脂肪」の恐怖

「無添加」「国産」「プレミアム」——そんな言葉に安心して、市販のおやつを買っていませんか?

でも、パッケージの裏を見てください。

【例:市販の人気ジャーキー】

  • 粗脂肪:15%(表示)
  • 水分:20%

一見、「15%なら低脂肪?」と思いますよね。

でも、乾物重量で計算すると、約18.75%です。

膵炎の犬に必要なのは「10%以下」。これは、完全にアウトです。

さらに恐ろしいのが、

  • 「牛皮ガム」→ 脂質約20-30%
  • 「豚耳」→ 脂質約30-40%
  • 「チーズ入りおやつ」→ 脂質約25-35%

これらは、膵炎の犬にとって「毒」です。

膵臓にとって、脂肪は「爆弾のスイッチ」

膵炎を一度経験した膵臓は、「わずかな脂肪」でも、炎症のスイッチが入りやすい状態になっています。

例えるなら、「一度火傷を負った皮膚は、その後も弱い」のと同じです。

「ちょっとだけなら…」

その「ちょっと」が、再発の引き金になります。

【重要】急性期(治療中)は、絶対にNG

もし今、愛犬が膵炎の治療中なら、おやつは絶対にNGです。

急性期は、膵臓を「完全に休ませる」ことが最優先。

  • 絶食・絶水(24-48時間)
  • その後、療法食のみ(数日~数週間)

この期間に、「可哀想だから」とおやつをあげると、治療が台無しになります。

診察室で、こんなケースを見たことがあります。

【症例:チワワ・8歳・メス】

  • 膵炎で入院、退院後2日目
  • 「元気そうだから」と、ささみ(茹で)を少量あげた
  • その夜、再び嘔吐・震え
  • 再入院

飼い主さんの「愛情」が、裏目に出たのです。

急性期は、心を鬼にして、療法食のみ。これが鉄則です。


【OK食材】獣医師が許可する「低脂肪・安全リスト」

「じゃあ、何ならあげていいんですか?」

ここからは、「膵炎が落ち着いた維持期」に限り、少量ならOKな食材をご紹介します。

【重要な前提】

  • 急性期(治療中)はNG
  • 維持期でも、全体の10%まで(ベースは療法食)
  • 毎日ではなく、たまのご褒美として

①野菜・果物:食物繊維と水分が豊富

✓ キャベツ(茹で)

  • 脂質ほぼゼロ
  • 食物繊維が豊富で、便通を整える
  • 生ではなく、必ず茹でる(消化を良くするため)

✓ りんご(皮なし・小さく切る)

  • 脂質ほぼゼロ
  • 水分とビタミンC補給
  • 種・芯は取り除く(毒性あり)

✓ いちご(小粒1個程度)

  • 脂質ほぼゼロ
  • ビタミンC・抗酸化成分
  • 糖分があるので、1日1個まで

✓ にんじん(茹で)

  • βカロテン豊富
  • 小さく切って、おやつ代わりに

✓ かぼちゃ(茹で・少量)

  • 食物繊維とビタミンA
  • 糖分があるので、少量に

【注意点】

  • すべて「茹でる」「蒸す」こと
  • 油は絶対に使わない
  • 小さく切って、喉に詰まらせないように

②炭水化物:エネルギー補給

✓ 白米(炊いたもの)

  • 脂質ほぼゼロ
  • エネルギー源として
  • 玄米はNG(脂質が多い)

✓ じゃがいも(茹で)

  • 炭水化物と食物繊維
  • バター・油は絶対に使わない

✓ さつまいも(茹で・少量)

  • 食物繊維豊富
  • 糖分があるので、少量に

③タンパク質:低脂肪のものだけ

✓ 鶏ささみ(皮なし・茹で)

  • 脂質約1-2%
  • 必ず皮を完全に取り除く
  • 茹で汁は捨てる(脂質が溶け出している)
  • 1日5-10g程度まで(5kgの犬の場合)

✓ 白身魚(タラ・茹で)

  • 脂質約0.5-1%
  • 刺身ではなく、必ず加熱
  • 青魚(サバ・イワシ等)はNG(脂質が多い)

【重要な注意点】

「ささみなら大丈夫」と思って、毎日たっぷりあげるのは危険です。

ささみも、脂質はゼロではありません。量が多いと、脂質オーバーになります。

「少しだけ」「たまに」——これが鉄則です。


【絶対NG】再発を招く「悪魔の食べ物」リスト

ここからは、絶対に与えてはいけない食材です。

❌ 乳製品(高脂肪の代表)

✕ チーズ(すべて)

  • 脂質約25-35%
  • 「少しだけ」でも危険

✕ 牛乳

  • 脂質約3-4%
  • 下痢も引き起こす

✕ ヨーグルト

  • 「体に良い」と誤解されがちだが、脂質約3-4%
  • 無脂肪ヨーグルトでも、膵炎にはリスク

✕ 生クリーム・バター

  • 脂質約40-80%
  • 論外

❌ 肉類(脂肪分が多い)

✕ 豚肉(すべて)

  • バラ、ロース、赤身すべてNG
  • 脂質約10-40%

✕ 牛肉(すべて)

  • 赤身でも脂質約10-20%
  • 「赤身なら大丈夫」は誤解

✕ 鶏肉の皮・脂身

  • 脂質約40-50%
  • 絶対に与えない

✕ ベーコン・ソーセージ

  • 脂質約30-50%
  • 塩分も高く、最悪

❌ 人間の食べ物

✕ パン・クッキー

  • バターや油が使われている
  • 糖分・塩分も高い

✕ 揚げ物(すべて)

  • 唐揚げ、天ぷら、フライドポテト
  • 脂質が極めて高い

✕ ケーキ・アイスクリーム

  • 脂質・糖分が高い
  • 人工甘味料(キシリトール)は犬に毒

❌ 植物油(誤解されがち)

✕ 亜麻仁油・オリーブオイル

  • 「体に良い」と誤解して、フードにかける人がいますが、膵炎にはNG
  • どんなに良質な油でも、膵臓には「脂肪」でしかない

❌ ナッツ類

✕ くるみ・アーモンド・ピーナッツ

  • 脂質約50-70%
  • 膵炎には最悪

【市販品】「膵炎対応」低脂肪おやつ

「手作りは面倒…市販で安全なおやつはないの?」

獣医師として、以下の基準で選べば、市販品でもOKです。

選ぶ基準:乾物重量で脂質10%以下

【計算式】
乾物重量での脂質% = (表示の粗脂肪% ÷ (100 – 水分%)) × 100

例:

  • 粗脂肪5%、水分10% → 5 ÷ (100-10) × 100 = 5.6% → OK
  • 粗脂肪10%、水分20% → 10 ÷ (100-20) × 100 = 12.5% → NG

おすすめ商品

①無添加ささみチップス

「ママクック フリーズドライのササミ」

  • 脂質約2-3%
  • 無添加・無着色
  • 茹でたささみをフリーズドライにしたもの

②低脂肪ビスケット

「グリニーズ プラス 体重管理用」

  • 脂質約6-8%
  • 歯磨き効果もある

【注意点】

  • どんなに低脂肪でも、「少量」が鉄則
  • 毎日あげるのではなく、たまのご褒美として
  • 初めてあげる時は、少量から様子を見る

【裏技】「美味しい療法食」をおやつにするのが最強の正解

ここで、獣医師として最もおすすめしたい「ズルい方法」をお伝えします。

「療法食を数粒、おやつとしてあげる」

これが、最も安全で、最も賢い方法です。

なぜ療法食がおやつに最適なのか?

①脂質が完璧にコントロールされている

  • 乾物重量5-10%以下
  • 手作りや市販品より、圧倒的に安全

②栄養バランスを崩さない

  • どれだけあげても、栄養が偏らない

③犬は「ご褒美」と認識する

  • 普段のごはんと別のタイミングであげれば、犬は「特別なおやつ」と感じる

おすすめの「美味しい療法食」

①和漢みらいのドッグフード(膵臓・肝臓用)

【特徴】

  • 脂質約5-6%で、最も安全
  • 鹿肉ベースで、香りが良い
  • 鹿肉ジャーキーのような自然な香りで、犬が喜ぶ

【使い方】

  • 普段のごはんは別の療法食(ロイヤルカナン等)
  • おやつとして、和漢みらいを数粒あげる
  • または、全体を和漢みらいにして、数粒をご褒美として手渡す
\ 初回限定・お試しセットあり /
【最安値】和漢みらいの公式サイトを見る
✓ 公式サイト最安値 ✓ 獣医師推奨

②うまか(UMAKA)

【特徴】

  • 脂質約9.5%で、維持期に最適
  • 鰹節の香りで、食いつき抜群
  • 国産鶏肉100%で、「手作りのような」香り

【使い方】

  • ベースの療法食に、うまかを数粒トッピング
  • または、おやつとして手渡す
\ 初回限定・お試しセットあり /
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「療法食をおやつに」のメリット

  • 安全性:最高
  • 栄養バランス:完璧
  • コスト:追加費用ゼロ
  • 手間:ゼロ

これ以上に賢い方法は、ありません。

獣医師が厳選「低脂肪療法食ランキング」はこちら


実際にあった「隠れてチーズをあげて再発」した悲しい事例

ここで、私の診察室で実際にあった、悲しい症例をお話しします。

【症例:トイプードル・9歳・オス】

【経緯】

  • 膵炎で入院後、ロイヤルカナンを継続
  • 飼い主さん(娘さん)は、徹底的に管理していた
  • しかし、同居のおじいちゃんが「可哀想だから」と、こっそりチーズをあげていた

【結果】

  • 3ヶ月後、再び嘔吐・震えで来院
  • 血液検査で、cPL(膵臓の炎症マーカー)が急上昇
  • 再発

【おじいちゃんの言葉】
「少しだけなら大丈夫だと思った…まさか、こんなことになるなんて…」

【娘さんの言葉】
「父には悪気はないんです。でも、もう…」

涙ながらに語る娘さんと、うなだれるおじいちゃん。

「愛情」が、裏目に出たのです。

この子は、その後、家族全員で「絶対に人の食べ物を与えない」ルールを徹底し、1年以上再発していません。

家族全員で、ルールを共有すること——これが、最も大切です。


【Q&A】よくある質問に獣医師が回答

Q1. 膵炎が治ったら、おやつを解禁していいですか?

A. 「治った」ではなく、「落ち着いた」です。膵炎は一生付き合う病気。おやつは、低脂肪なものを少量、たまに——が鉄則です。

Q2. ささみなら毎日あげても大丈夫?

A. いいえ。ささみも脂質はゼロではありません。毎日大量にあげると、脂質オーバーになります。

Q3. 市販の「低脂肪」おやつなら大丈夫?

A. 必ず「乾物重量で10%以下」を確認してください。市販の「低脂肪」は、実は15-20%あることも。

Q4. ボーロは大丈夫ですか?

A. 低脂肪ボーロ(脂質3-5%)なら、少量ならOK。ただし、糖分が多いので、1日5-10粒程度まで。

Q5. おやつをあげないと、犬が可哀想では?

A. 「おやつ = 食べ物」だけではありません。散歩、遊び、撫でること——これらも「ご褒美」です。食べ物以外の喜びを増やすことで、膵炎でも豊かな犬生は送れます。


まとめ:「おやつは心の栄養、でも命より重くはありません」

愛犬におやつをあげたい——その気持ち、本当によく分かります。

でも、獣医師として、はっきりとお伝えします。

「おやつは心の栄養ですが、命より重くはありません。」

【今日から守ること】

  1. 急性期(治療中)は、絶対におやつNG
  2. 維持期でも、低脂肪なものを、少量、たまに
  3. 最も安全なのは「療法食をおやつに」
  4. 家族全員で「人の食べ物を与えない」ルールを徹底

「安全なものを、少しだけ」——これが、長く一緒にいるための秘訣です。

愛犬の笑顔を、一日でも長く見るために。

一緒に頑張りましょう。

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